【Matter対応なのに使えない】プラットフォーム別の対応バージョン早見表2026

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パッケージに「Matter対応」と書いてあったのに、Google Homeアプリでは追加すらできなかった。Echoでは登録できたのにボタン操作だけ効かない。Apple Homeでは動くのに家族のスマホからは一部の機能が見えない。スマートホーム機器を買い足していくと、こうした「同じMatter対応なのに結果が違う」場面に必ずぶつかります。

これは不良品でも設定ミスでもなく、Matterという規格にバージョンがあり、各プラットフォーム(Amazon・Google・Apple・SmartThings)の対応バージョンがバラバラなことが原因です。しかも「Matter対応」というロゴにはバージョンが書かれていないため、買ってつないでみるまで分からないのが実情です。

この記事では、2026年9月時点で公開されている各社の公式ドキュメントをもとに、プラットフォーム別のMatter対応状況を早見表にまとめました。購入前に「自分の家のアプリで本当に使えるのか」を判断できるようになります。

【お急ぎの方はこちら】
✔ とにかく対応状況の表が見たい → 早見表へ
✔ なぜ動かないのか仕組みを知りたい → 3つの層の話へ
✔ 自分が使っているアプリの注意点を知りたい → プラットフォーム別の注意点へ
✔ これから買う機器を選びたい → 買う前のチェックへ

なぜ「Matter対応」でも使えないことがあるのか

Matter機器が使えるかどうかは、3つの層がすべて噛み合って初めて決まります。ここを押さえておくと、トラブルの切り分けが一気にラクになります。

1つ目は「規格のバージョン」です。Matterは年に1〜2回更新されており、バージョンが上がるたびに扱える機器の種類(デバイスタイプ)が増えていきます。たとえばロボット掃除機はMatter 1.2で、ドアベルやチャイムは1.3で、カメラや電動シャッター類は1.5で初めて規格に加わりました。

2つ目は「プラットフォーム(アプリ側)の実装」です。規格に載っていても、Google HomeやAlexaがその機器タイプを実装していなければ使えません。ここが最大の落とし穴で、各社の実装ペースには1〜2年の差があります。

3つ目は「機器側が取得した認証のバージョン」です。たとえばロボット掃除機を「この部屋だけ掃除して」と指示できる機能(サービスエリアクラスター)はMatter 1.4で追加されたものなので、Matter 1.2で認証された古いモデルはアプリ側が対応していても使えません。プラットフォームと機器の、低いほうのバージョンに揃えられると考えると分かりやすいです。

Matterのバージョンで何が増えてきたか

まず前提として、どのバージョンで何が使えるようになったのかを整理しておきます。自分の欲しい機器がどのバージョンで追加されたかを知っておくと、早見表が読みやすくなります。

バージョン時期主に追加されたもの
Matter 1.02022年照明・プラグ・ドアロック・ブラインド・温度センサー・サーモスタットなど基本の機器
Matter 1.22023年ロボット掃除機・空気清浄機・食洗機・洗濯機・煙感知器・空気品質センサー
Matter 1.32024年ドアベル・チャイム・電力計・水道/ガスの計測、エネルギー管理の拡張
Matter 1.42024年11月ルーター兼ハブ(HRAP)、電池式機器の省電力化、掃除機の部屋指定
Matter 1.52025年11月カメラ・ドアベルカメラ、電動シャッターやガレージ扉、土壌センサー、電気料金連動
Matter 1.62026年6月NFCでのかんたんセットアップ、Joint Fabric(複数アプリ間の連携強化)
Matter 1.7ドラフト公開中量子耐性暗号、電気インフラ対応、予測型の人感センシング

1.6と1.7の中身については、Matter 1.6の新機能まとめとMatter 1.7ドラフトの新機能まとめでくわしく解説しています。

【早見表】プラットフォーム別のMatter対応状況(2026年9月時点)

各社の公式開発者ドキュメントで公表されている内容をもとにまとめたものです。なお各社とも「SDKは最新版だが、実際に使える機器タイプはその一部」という書き方をしている点に注意してください。

プラットフォーム実質的な対応の目安カメラボタン・リモコンロボット掃除機
SmartThings(Samsung)Matter 1.5対応(主要プラットフォームで唯一)対応対応
Amazon Alexa / EchoMatter 1.5 SDKだが機能は一部非対応対応(汎用ボタン)対応
Apple Homeおおむね1.3相当+一部1.4非対応対応対応(iOS 18.4以降は部屋指定も可)
Google Home公式一覧は1.3までの機器タイププレビュー版で先行テスト中実質使えない対応

見ていただくと分かるとおり、同じ「Matter対応」でもカメラやボタン類の扱いは真っ二つに分かれます。特にカメラは2025年11月のMatter 1.5でようやく規格に入ったばかりで、対応が追いついているのは実質SmartThingsだけという状況です。

プラットフォーム別の注意点

Amazon Alexa / Echo:機器の種類は広いがカメラと水漏れセンサーが弱い

Amazonの公式ドキュメントでは、Matter対応のEchoは「Matter 1.5のSDKを搭載し、Matter 1.5以下のデバイスタイプの一部に対応する」と説明されています。実際に使えるのは、ハブ・照明・スマートプラグ・汎用ボタン・各種センサー・ドアロック・ブラインド・サーモスタット・扇風機・空気清浄機・エアコン・食洗機・ロボット掃除機といったカテゴリです。

逆にカメラは入っておらず、水漏れセンサー(リークセンサー)も未対応です。海外ではIKEAのMatter対応の水漏れ検知器がAlexaに登録できないという報告が上がっています。詳しい対応カテゴリはAlexa・EchoのMatter対応機器の種類一覧にまとめています。

Google Home:ボタン・リモコン類がいちばんの弱点

Googleの開発者向け公式ドキュメントに載っている対応デバイスタイプの一覧は、Matter 1.3で追加されたドアベル・チャイム・電力計あたりが上限で、1.4以降で追加された機器タイプは掲載されていません。

さらに悩ましいのが、Matter 1.0の時点からある「汎用スイッチ(Generic Switch)」が今も使えないことです。Google公式ドキュメントも、オン/オフ用の照明スイッチについて「Google Homeは機器同士を紐づけるBinding機能を公開していないため、登録はできても削除する以外に何もできない」と明記しています。Matter対応のスイッチやシーンボタンをGoogle Home目当てで買うのは、現時点では避けたほうが無難です。

一方でカメラについては、2026年8月にプレビュー版アプリでMatter 1.5のカメラ対応テストが始まっています。こちらはGoogle HomeのMatter 1.5カメラ対応でくわしく解説しています。

Apple Home:全体は遅めだが掃除機の部屋指定は先行

Apple HomeはMatter 1.4の大部分が未実装とされている一方で、iOS 18.4以降でロボット掃除機の「この部屋だけ掃除」に対応しました。これはMatter 1.4で追加された機能ですが、Appleが部分的に先行実装した形です。RoborockやSwitchBotの対応モデルで使えます。

カメラについては、Matter 1.5のリリース時点でAppleから対応のアナウンスはなく、Apple HomeでMatterカメラを使うのはまだ先になりそうです。「バージョンが古い=全部使えない」ではないという、Matterのややこしさを象徴する例といえます。

SmartThings:最新規格への追従はいちばん速い

SamsungのSmartThingsは、Matter 1.5のリリースからわずか数週間で全面対応を発表し、主要プラットフォームで唯一Matterカメラに対応済みです。Thread(スレッド)まわりでも、あとから追加したボーダールーターを既存のネットワークに参加させる仕組みにいち早く対応しました。

なおThreadのボーダールーターを増やすと不安定になる問題については、Threadボーダールーターが複数ある家の対処法をあわせてご覧ください。

買う前に確認したい3つのポイント

1. 「Matter対応」ではなく「使いたいアプリのロゴ」を見る
Matterのロゴだけが印刷された製品は、どのプラットフォームでどこまで動くかが保証されていません。ふだんGoogle Homeを使っているなら「Works with Google Home」、Alexaなら「Works with Alexa」の表記があるものを選ぶほうが確実です。

2. ボタン・カメラ・水漏れセンサーは特に慎重に
照明・プラグ・温湿度センサー・ドアロックといった定番カテゴリは、どのプラットフォームでもおおむね動きます。一方でシーンボタン、カメラ、水漏れセンサーの3つは対応状況の差が大きいので、購入前にメーカーの対応表を必ず確認してください。

3. 同じ製品名でも後継モデルのほうが対応バージョンが新しい
Matterの認証は製品ごとに取得するため、新しく発売されたモデルほど新しいバージョンで認証されている傾向があります。型落ちの安いモデルを買うと、アプリ側が対応していても機能が足りないことがあります。ファームウェア更新で新しいバージョンに上がるかどうかはメーカー次第なので、過度に期待しないほうが安全です。

まとめ

「Matter対応なのに使えない」の正体は、規格のバージョン・プラットフォームの実装・機器の認証という3つのバージョンのズレでした。2026年9月時点では、最新規格への追従はSmartThingsが最も速く、Alexaが機器の種類の広さで続き、Apple Homeは部分的な先行実装、Google Homeはボタン類に大きな穴がある、という構図です。

とはいえ照明・プラグ・センサー・ロックといった定番機器なら、どのプラットフォームでもほぼ問題なく動きます。まずはそこから揃えて、カメラやシーンボタンのような対応差の大きいカテゴリは、自分の使っているアプリが対応してから買い足していく。これが2026年時点でいちばん失敗の少ない進め方です。

これからスマートホームを組む方は、スマートホーム入門ガイドやMatter対応スマート照明おすすめ比較もあわせて参考にしてください。

📖 関連記事:スマートホーム「ハブ」おすすめ2026 / SwitchBot・Alexa・Google Homeの違いを徹底比較 / Aqara、Matter対応スマート照明シリーズを発表

よくある質問

「Matter対応」と書いてあれば、どのアプリでも同じように使えるのですか?

いいえ、使える機能はプラットフォームごとに変わります。Matterには年1〜2回更新されるバージョンがあり、Amazon・Google・Apple・SmartThingsでそれぞれ実装済みの範囲が違うためです。照明やプラグなど定番の機器はどこでも動きますが、カメラやシーンボタンは対応状況が大きく分かれます。

自分の使っているアプリがMatterのどのバージョンに対応しているか調べる方法はありますか?

各社の開発者向け公式ドキュメントに対応デバイスタイプの一覧が公開されているので、そこが最も確実です。ただし一般向けページにはバージョンが書かれていないことがほとんどなので、実際には「Works with Google Home」「Works with Alexa」といったロゴの有無で判断するほうが実用的です。

Matter対応のシーンボタンやリモコンはGoogle Homeで使えますか?

2026年9月時点では実質使えません。Google Homeは機器同士を紐づけるBinding機能を公開していないため、Matterのスイッチを登録できても操作の割り当てができないとGoogle公式ドキュメントに明記されています。ボタン類はAlexaやSmartThings、メーカー純正アプリでの利用を前提に選んでください。

ファームウェアを更新すればMatterの対応バージョンは上がりますか?

メーカー次第です。Matterの認証は製品ごとに取得するため、更新で新しいバージョンに上がる機種もあれば、発売時のバージョンのままの機種もあります。新しい機能を目当てに買う場合は、更新での対応を期待せず、最初からそのバージョンで認証された新しいモデルを選ぶほうが安全です。

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